ロシア連邦消費者権利保護・福祉監督庁付属ウイルス感染症研究所のアレクサンドル・セミョーノフ博士は次のように語る。
「ニューカッスルウイルスは、直接感染した鳥にふれる機会がある鶏肉の加工工場の作業員らの間で、まれにヒトへの感染が確認されることがあります。ですが、感染リスクは高いとはいえず、鳥とは違い感染しても軽症で済むことが多いです」
ヒトに感染した場合、呼吸器系に症状が現れるといい、結膜炎を引き起こす可能性もあるという。だが博士は、このウイルスが直ちにヒトにとって危険なものになるとはいえないとしている。
一方で、懸念されることもある。「鳥ゾンビウイルス」「偽ペスト」とも称されるこの病は、養鶏業界にとっては大きなリスクだ。感染した鳥の致死率は約3割にのぼり、広まった場合の損害は高病原性の鳥インフルエンザに匹敵するという。
英国ではこのごろ、ハトがニューカッスルウイルスに集団感染し、話題となっていた。
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