現在、火星の水は主に地表下に埋まっている氷の形で存在している。一方、研究チームは、火星の古代の大きな水域の痕跡を特定することに成功した。
今日、火星の「貯水池」は空っぽだが、研究チームは、35億年から20億年前は火星のほぼすべての表面を水が覆っていたことを明らかにした。当時、火星では定期的に雨が降り、川が勢いよく流れており、これらによって大きな貯水池が満たされていたという。
ペンシルベニア州立大学の発見は、最近の一大発見の1つとなった。研究チームは、米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「キュリオシティ」が活動しているゲール・クレーターから約1000キロ離れたエオリス・ドルサ地域の地形や鉱物組成を分析する中で、かつての北洋の海岸線を発見した。ライダーを用いて体積を計測した火星の衛星画像で、この「貯水池」に通じる6500キロ超にわたる川筋の痕跡を見つけた。研究チームはそれらをグループ化し、その結果、分岐して火星の北洋に流れ込んだ20の個別の水系を明らかにした。地質学者らによると、これはこれまでに火星で発見された古代の川の最も密集したネットワークだという。
研究では、エオリス・ドルサ地域の堆積物の厚さは 900メートルに達する可能性があることが示された。地球上では生命が水中で誕生したため、同地域は生命探索にとって最も魅力的な地域の1つになりつつある。
先にスプートニク通信は、火星の表面に小惑星または巨大隕石が衝突した真新しい痕跡が見つかったと報じた。
関連記事