豪州、ソロモン諸島の警察をセミオートライフルで武装

オーストラリアはこのごろ、南太平洋にある島国・ソロモン諸島の警察に、半自動小銃(セミオートライフル)を供給した。両国の治安維持分野における協力と説明しているが、中国と軍事的関係を強めるソロモン諸島にゆさぶりをかける狙いもあるとみられる。豪テレビ局「ABC」が伝えている。
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「ABC」によると、豪連邦警察はソロモン諸島の治安当局に対し、60丁のセミオートライフル「MK18」と警察車両13台を提供した。昨年、ソロモン諸島では反政府デモが暴動に発展し、豪州やフィジーなどの近隣国から軍隊を派遣するなどして鎮圧した経緯がある。豪州は今回の「プレゼント」を治安維持分野における両国の協力の強化と説明している。
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一方で豪州がソロモン諸島との連携を強化するのには、地域で存在感を増す中国の動きが背景にありそうだ。
ソロモン諸島は3月、中国との安全保障協定に署名。中国軍基地の建設について両国は否定しているものの、日米豪などはソロモン諸島が軍事拠点化し、中国の海洋進出の前衛基地となりかねないと懸念を強めている。
また、上記の暴動のあと、ソロモン諸島は中国から「対暴動の戦い」の協力として、警察装備の盾、ヘルメット、警棒などの供給を受けている。今回の豪州の動きには、親中に舵を切るソロモン諸島を引き留め、中国との関係発展にくぎを刺す狙いも見え隠れする。
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