セルビア軍、コソボ周辺で無人機撃墜 緊張激化が懸念

セルビア軍は2日、コソボ周辺の空域で敵性の無人航空機(ドローン)を撃墜した。同国の国防省が明らかにした。7月末に先鋭化したセルビア政府側とコソボ側の対立が続くなか、更なる緊張激化が懸念される。
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セルビア国防省によると2日、セルビア軍が同国南部のコパオニクからラシュカ方面に向かって飛行するドローンを発見。追尾した末に正午過ぎごろ、撃墜したとしている。
ドローンは電子戦対応装置の近接攻撃によって撃墜されたという。セルビア軍は残骸の捜索・回収作業を進めており、ドローンがどこから飛んできたものか調べている。
これに先立つ1日、ミロシュ・ブエビッチ国防相は「誰も戦いたくないが、どんな任務も遂行する準備はできている」と述べ、軍に高度な即応準備態勢を整えるよう命じていた。コソボ側がセルビアナンバーの自動車の入域を禁止したことから、コソボや隣接するメトヒヤの緊張が高まっていると説明している。
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アルバニア系住民が多いコソボは、2008年にセルビアからの独立を一方的に宣言。 日本を含む欧米諸国は独立を承認しているが、ロシアや中国など世界60カ国以上は承認していない。セルビアはコソボの独立を認めておらず、自国の領土の一部と見なしている。
今年7月31日以降、コソボ側がセルビアとの境界の検問所を閉鎖し、両者の緊張はエスカレート。その原因はコソボ領内で、セルビア語で記された書類が禁止されることになったことなどにあり、散発的な銃撃にも発展するなど一触即発の事態となり、その後も緊張状態が続いていた。
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