ロシアとウクライナの和平交渉 土台を準備しているのは米国務省

米国務省は、ウクライナとロシアの和平交渉の可能性について密かに準備を進めているが、米政府ではこの件に関する統一した見解はない。米紙ポリティコが匿名の米政府高官らの話を引用して報じている。
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米政府高官らは詳細を明かしていないが、同紙は「一方、国務省はウクライナとロシアの間で和平交渉を行うための土台作りを行っている」という言葉を引用している。米政府高官らによると、米政府は、このテーマについてウクライナ政府と共同かつ密接に連携した上で、協議する意向であることも強調されている。
米政府は、ロシアとウクライナの交渉の窓口は、敵対行為の激しさが収まる冬に開かれる可能性があると考えている。米国防総省によれば、へルソン地域をめぐる戦闘は、今後ロシアとウクライナが待ち受ける「厳しい戦い」の一例だという。
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とある米政府高官は「10万人の命をさらに奈落の底に突き落とす前に、なぜ和平交渉の話を始めないのか」と問いかけた。
一方、記事によると、ホワイトハウスの国家安全保障会議は、ロシアが対話に誠実に取り組む姿勢を示していないとして、和平交渉の開始に最も強く反対しているという。その一例として、ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が以前「ロシアとウクライナの交渉は現段階では正しい考えではない」と発言したことを挙げている。サリバン氏の同僚の大半が、この意見に概ね同意していると同紙は指摘している。
一方、バイデン大統領を含む米政権は、ウクライナ政府関係者が参加することなく、ウクライナ情勢に関してロシアとの協議を行うつもりはないと繰り返し表明してきた。
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