中国国防相「中国軍は国家統一を果たせる」 米中国防トップ会談で

カンボジアで行われているASEAN国防相会合に出席中の中国の魏鳳和国務委員兼国防相と米国のロイド・オースティン国防長官は、22日に会談した。
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1.
米中関係における「レッドライン」

魏鳳和国防相は、台湾問題は中国の重要な関心の核心であり、中米関係において越えてはならない最初のレッドラインであると指摘。同氏は、米国は「一つの中国」の原則を「骨抜きにし、あやふやにし、歪めている」と認識しており、国防省報道官は国防大臣の言葉として「中国軍は国家統一を果たす力がある」と伝えた。
一方、米国防総省報道担当によると、オースティン米国防長官は、米国は以前と変わらず「一つの中国」政策を尊重しており、「一方的な現状変更」に反対の立場をとっていると主張している。
2.
インド太平洋地域の「事故リスク」

オースティン国防長官は、インド太平洋地域における中国航空機の「危険行為の活発化」が「事故リスク」を高めるとして懸念を表明。また「米国は国際法が許す範囲であれば空、海のどこでも移動し、行動する」とあらためて述べた。
3.
中米関係を健全で安定的な発展へ戻す

米国防総省報道担当によると、オースティン長官は「戦略リスク削減、危機的状況におけるコミュニケーション改善、運用上のセキュリティ向上に関する詳細な対話の必要性」を指摘。一方の中国側報道官によると、魏鳳和国防相は、米国が「自身の言った通りことを実行し、約束を守る」こと、さらに「中米関係が健全で安定的な発展に戻ることに寄与する」ことに期待感を示した。
中国、台湾への武器売却で米防衛企業に制裁へ
スプートニク通信ではこれより前、米中首脳が14日にインドネシア・バリ島で会談したことを伝えた。バイデン氏は習近平氏に対し、米国は依然として「一つの中国」政策を堅持しており、台湾海峡の現状を変えることに反対していると語った。
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