FIFAワールドカップ・カタール2022

W杯恩赦 イラン、ウェールズ戦勝利で囚人700人以上釈放 抗議参加者も

中東・カタールで行われているFIFAワールドカップ(W杯)2022で、イラン代表がウェールズに勝利したことを記念して、イラン当局は恩赦を出し709人の囚人を釈放した。なかには9月以降にイランで発生した大規模な抗議活動の参加者も含まれているという。イランメディアが伝えている。
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イランの通信社「ISNA」によると、今回恩赦の対象になったのは全国12州の709人。首都テヘランの刑務所からは195人の囚人が開放された。この恩赦は「我々のプライドを鼓舞した代表の勝利の末に」発表されたのだという。国内の反政府デモが収まらないなか、この勝利を利用して恩赦を出し、抗議の沈静化や国威発揚につなげようとする意図も見え隠れする。
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21日、イラン代表は強豪イングランドとの初戦に臨んだが、6対2で大敗。試合前の国歌斉唱で選手らは口をつぐみ、歌わなかった。国内で広まる反スカーフ運動に連帯を示したものとみられている。
一方、25日のウェールズ戦では選手らは国歌を歌い、試合でも2対0で相手を下し初勝利を収めた。日本時間30日午前4時からは政治的に犬猿の仲である米国との対決に挑んだが、0対1で敗北し、惜しくも1次リーグ敗退となった。
イランでは髪を覆うスカーフのかぶり方が不適切だとして道徳警察に拘束されたマフサ・アミニさん(当時22歳)が急死したことへの抗議デモや大規模な暴動が9月中旬から続いている。イラン当局は抗議行動の組織について、米国と関係のある西側諸国を非難している。
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