イランの通信社「ISNA」によると、今回恩赦の対象になったのは全国12州の709人。首都テヘランの刑務所からは195人の囚人が開放された。この恩赦は「我々のプライドを鼓舞した代表の勝利の末に」発表されたのだという。国内の反政府デモが収まらないなか、この勝利を利用して恩赦を出し、抗議の沈静化や国威発揚につなげようとする意図も見え隠れする。
21日、イラン代表は強豪イングランドとの初戦に臨んだが、6対2で大敗。試合前の国歌斉唱で選手らは口をつぐみ、歌わなかった。国内で広まる反スカーフ運動に連帯を示したものとみられている。
一方、25日のウェールズ戦では選手らは国歌を歌い、試合でも2対0で相手を下し初勝利を収めた。日本時間30日午前4時からは政治的に犬猿の仲である米国との対決に挑んだが、0対1で敗北し、惜しくも1次リーグ敗退となった。