ウェスト・ヨークシャーにある小さな携帯ショップ「The Phone Market」へある日、フードを深くかぶった1人の男が入店してきた。
男はカウンターで2台のスマートフォンを手に取り、購入するそぶりを見せながら吟味。しかし次の瞬間、スマートフォンを持ったままドアへダッシュ。強盗の瞬間である。
しかし、ドアには内側からロックがかかっており、男は逃走に失敗。観念した男は「外にいる仲間に無理やりやらされた」と苦し紛れに言い訳するのだった。
この時、男の接客を担当していた店主のアフザル・アダムさんは冷静だった。その場で警察に通報しようとするもせず、男をお咎めなしで見逃す決断を下した。
店主のアフザル・アダムさんは防犯カメラが録画していたこの映像をツイッターに投稿。しかし添えられたメッセージは犯人を糾弾するものではなく、困っているなら助けを求めに来るよう呼びかけるものだった。
「今は多くの人々にとって厳しい時代です。食べる物に苦労しているなら、ぜひ一度、店に足を運んでみてください。何か手助けができるかもしれません」
「Inside edition」の報道によると、アダムさんはイスラム教を信仰するムスリム。慈悲深く、寛容であれという教えを守っているという。