ウクライナ議会のアレクセイ・ゴンチャレンコ議員によると、日本や米国、欧州連合(EU)といった西側諸国に同様の制裁を促すために、新法では各国関係当局への情報提供を義務付けているという。カバエワ氏に関しては、すでにEU、米国、日本、オーストラリア、カナダが制裁を発動している。
制裁リストにはフィギュアスケートのプルシェンコ氏、ワリエワ選手のほか、チェスの元世界チャンピオンのアナトリー・カルポフ氏、ボクシングの元WBA世界ヘビー級レギュラー王者、アレクサンデル・ポベトキン氏らの名前が入っている。
ワリエワ選手については、ロシアのウクライナにおける特殊軍事作戦の開始後にウラジーミル・プーチン大統領が出席するイベントに同席したことが理由として挙げられている。5月、プーチン大統領は、ワリエワ選手を含む北京五輪のフィギュアロシア代表選手らをクレムリンに招待していた。
制裁対象者はウクライナへの入国が禁止されるほか、資産の凍結、文化・教育・スポーツ関連の交流の停止などの措置を受けるという。
この発表を受けロシアスケート界の大御所、タチアナ・タラソワ氏は次のようにコメントしている。
「我々はウクライナに行くことはない。私はこれを真剣に受け止める必要はないとみなしている。これはとても滑稽で馬鹿げていて、遺憾なことだ。米国でさえロシアの選手が五輪に出ることに賛成しているのは、皆がロシア選手なしの五輪や世界選手権が意味のないことだと分かっているからですよ」
これに先立つ12日、米国オリンピック委員会は2024年のパリ五輪へのロシア人選手の参加について、支持を表明したことが明らかになっていた。
関連ニュース