同紙の記者が制裁と並行輸入の下で暮らす制裁品を輸入するロシア人、海外からの供給に依存したビジネスを営むロシア人、複数のロシアの億万長者に対して暮らしぶりを尋ねたところ、誇張のない彼らの楽観主義に圧倒されたという。密輸による潜在的な利益は非常に大きいので、制裁に関係なく、必要な商品、特に高級品は必ず入ってくるというのが、対談相手全員が一致した意見だったという。
メルセデスの代わりにマイバッハを2台購入し、スペアパーツに困らないようにしたロシアの大富豪は同紙に対し「2年、3年、4年間は大変な時期が続くが、我々は適応していく」と率直に語っている。また、個人に対する制裁を受けたという別のロシアの億万長者は、「イランを見てみなさい。何でも自分たちでやってしまう。彼らは独自のサプライチェーンを持っており、ある部品がなければ闇市場で購入する。何でもできるのだ。我々は今、その教訓を学んでいるところであり、いずれは同じことをすることになるだろう」と、イランの例を挙げている。
ウクライナでロシアによる特別軍事作戦が開始して以降、欧米諸国はかつてない規模の対露制裁を導入した。欧米の自動車ブランドは、いち早くロシアから撤退した。そこでロシアは、制裁によるロシア経済への影響を緩和するため、並行輸入、つまり権利者の許諾なく商品を国内に持ち込むことを合法化した。並行輸入が認められている商品の中には、マイバッハ、ランドローバー、ベントレーなどの高級車や何百もの外国ブランドが含まれている。
スプートニクは以前、ロシアで並行輸入を認める法律がいつ、どういう目的に成立したのかについて報 じている。
関連ニュース