発見された惑星は岩石質で、半径が地球の半分から1.5倍の長さ。地表の水が液体の状態で存在するのに十分な温度がある、いわゆる恒星のハビタブルゾーンに位置する。こうした惑星はすでに200個以上、発見されている。
カナリア天体物理学研究所のアレハンドロ・スアレス・マスカレーニョ氏が 率いる研究チームは、エスプレッソとカルメネスの2つの望遠鏡を同時に使用した観測を100回以上行った結果、地球とほぼ同じ質量の2つの惑星を同時に発見することに成功した。2つの惑星は、太陽から15.78光年の距離にある赤色矮星GJ 1002の軌道上を周回している。
科学者たちは今回見つかった太陽系外惑星に生命が存在するとは現時点では言い切れないものの、生命にとって好ましい条件がそろっていることは断言している。
惑星はGJ1002b、GJ1002cと命名された。GJ1002bは地球の周りを10日で周回し、GJ1002cのほうは21日で回っていることから、光源のGJ 1002にかなり近いところを周回していることになる。このため、凍らない程度の熱と光を受けとっているが、その熱はオーバーヒートにまでは至らない。赤色矮星GJ 1002の大きさは太陽の約8分の1で、光の強さも太陽には劣るが、そのすぐそばにあれば十分な明るさを受け取ることができる。GJ 1002に近い方の惑星のほうが温度は高い。
GJ1002b、GJ1002cには大気がある。学者らは今後の観測で酸素が検出されることに期待している。