世界は新たな貿易戦争の危機に直面=独副首相

グローバル世界は急速な崩壊を続けており、この状況のなかで経済紛争のリスクは大きく高まっている。こうした見解をドイツのロベルト・ハーベック副首相兼経済・気候保護相が、独ラジオ局「ドイチュラントファンク(Deutschlandfunk)」の番組のなかで述べた。
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スイスで開催中の世界経済フォーラム(ダボス会議)出席を控え、ハーベック副首相は次のように述べている。

「(編注:経済戦争の)リスクはとても高い。これはダボス会議の大きなテーマだ。いくつかの国は孤立と力による対立の道を選んだ」

ハーベック副首相は例としてロシアをあげた。また、中国も近年「非常にアグレッシブな政策」を進めていると主張した。
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ハーベック氏はこの挑戦に他の国がいかに立ち向かうかについては、もし欧州やアフリカ、南アジア、アメリカ大陸の国が同じ道を選べば、どんな問題も解決できないだろうと述べ、次のように危機感を示している。

「私たちがかつて存在すると信じていたグローバル世界は、ダボスで新自由主義的なシンクタンクを創るというアイデアに結び付いていたが、それは私益や政権の利益のために急速に崩壊しつつある」

世界経済フォーラム(WEF=通称:ダボス会議)は1971年、世界情勢の改善に取り組むことを目的にスイス東部のダボスに設立された非営利団体。2023年の年次総会は、1月16~20日の日程で開催されている。世界の政財界のエリートや実業家、学者ら各界のリーダーが集い、人類が直面する諸問題について議論する。また、主催者側は昨年3月、ウクライナ情勢を背景に「ロシアの組織とのすべての関係」を凍結しており、今年はロシアの代表者は参加しない。
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