この小物入れはセーラームーンの登場人物・愛野美奈子の相棒のネコ「アルテミス」をあしらっている。ムラヴィヨワ選手はティッシュケースとして使っているほか、携帯電話も入れていつも持ち運んでいるという。
2~3年ほど前に「誰も持っていないものが欲しい」とこの小物入れを購入し、セーラームーンのアニメは買ったあとに見たという。ムラヴィヨワ選手のお気に入りキャラは主人公の月野うさぎとアルテミスだそうだが、「このネコの名前はいつも忘れちゃう」と照れ笑いをみせた。
それもそのはず、ムラヴィヨワ選手はアルテミスの小物入れに自分の苗字から「ムラ」とあだ名をつけて愛用しているため、本当の名前を覚えられないのだと話す。また、質問した記者の拙いロシア語を聞いて日本人だと悟ったのか「ムラヴィヨワはロシア語のムラヴェイ(編注:蟻の意)よ」と教えてくれた。
この日の滑走では、持ち前の表現力の高さに加えトリプルアクセルなどの高難度のジャンプを次々と決め、85.54点を獲得。滑走直後、女子シングルのなかで首位だと記者団から伝えられると、本人はまだ知らなかったようで、「え、1位なの?うれしい!」とあどけない笑顔をみせた。
以前から「順位より内容が大事」と演技の質を重視していると話していたムラヴィヨワ選手。今回、結果もついてきており、22日のフリースケーティング(FS)でも活躍が期待される。
ソフィア・ムラヴィヨワ
2006年8月4日生まれ。トリノ五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ氏に師事。2021年、ジュニアグランプリ・オーストリア大会で優勝。昨年12月のロシア選手権(シニア)では4位と好成績を残している。