パンデミック:第1位は孤独
「日本の若者の自殺の主な原因は、日本の教育現場における対策がまったく功を奏していない、いじめ問題です」と指摘している。パンデミックのときには、いじめ問題はやや落ち着いていましたが、若者の間では別の自殺の原因が目立ってきています。それは、ひきこもりです。ひきこもりとは、自ら1人になることを望み、社会から孤立することを選ぼうとする隠遁者です。以前はこうした若者たちは、何ヶ月も家から出ないこともありましたが、パンデミックによってこれまでとは違うルールや禁止が作られたことで、ひきこもりの人たちのストレスを増やしたのです」
社会問題
「犠牲者はもう、働きすぎで疲れ果ててしまったという人だけではありません。社会から除外されてしまったと感じる人たちも自殺を選ぶようになっています。多いのは、借金のしすぎによるものです(たとえば、値上がりししていた土地を買うためにローンを組んだが、いきなり下落したなど)。いきなり破産する人々がいて、さらには住む場所を追われる人までいます」
パンデミックの打撃に「弱い」性別
子どもたち:懸念を呼ぶ統計
「日本は世界でもっとも発展した国の一つです。しかし、大都市の住民たちは欧米の生活スタイルなどを好み、少しずつ純粋な日本人ではなくなりつつあります。愛国心と勤勉さは失われていませんが、同時に、遠くに都市においては、個人主義が『開花』しています。もっと自分自身のために生きたいという気持ちが芽生え、それが大きな家庭を作るということに否定的な影響を与えています」
「多くのことが、この経済状況において、どうやって収入減に対処するのかにかかっています。というのも、(主に家庭を持っていて)経済的に厳しくなった場合、その人は、別の収入源を探さなければなりません。とはいえ、一人暮らしの人たちにとっても厳しい状況です。多くの人が何年もの間、自分だけのために生きてきました。そんな人たちの間に、家庭を持ってもいいかもしれないと思う人もいるかもしれません。しかし、これまでの間に彼らは利己的になってしまい、誰か別の人のために生きるということを忘れてしまいました。そして1人で生きる習慣が身についてしまったのです」