ベアボック外相は24日、欧州評議会で「我々はウクライナの防衛のためにもっと多くのことをしなくてはならない。戦車に関してもそうだ。だが、一番大事なことはそれを皆一緒にやり遂げることで、欧州内で悪者を探すことではない。なぜなら我々はロシアとの戦争をしているのだから」と発言していた。
この発言を受けてドイツメディアの読者らからは「外交では自分のばかな言葉を抑制する能力が求められるが、この貴婦人にはルールがあてはまらないようだ」「ベアボックさん、口を開く前に脳みそをオンにしてよ」などと批判的なコメントが相次いでいた。
ベアボック外相の発言の意図について、独外務省のクリスチャン・ワグナー報道官は次のように説明している。
「外相が参加した議論では、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)、主要7カ国(G7)のロシアの攻撃に対する団結を強調したのだ」
一方で、ワグナー報道官は「ドイツは国際法上の紛争当事者ではない」という従来の認識を繰り返し、「ウクライナ支援はドイツを当事者にするものではない」と主張。「外相の発言はこうした文脈で理解すべきだ」とも述べた。
ベアボック外相の発言を受け、これまでにロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、「この発言をメルケル前首相がミンスク合意をあてにせず、ウクライナを強くするためのものだったという暴露にあわせると、あらかじめロシアに対する戦争が計画されていたことになる」と述べていた。
また、クロアチアのゾラン・ミラノビッチ大統領も発言について触れ、「もしかしたら、ドイツはまたロシアと戦争しているのかもしれない。70年前よりうまくいくかもしれない。まあ、我々は誰とも戦争はしていないのだが」とコメントしていた。
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