以前開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、サウジアラビアのモハメド・アルジャダーン財務相は、石油・天然ガス取引を米ドル以外の通貨で決済を行うことについて議論することに前向きであるとの考えを示した。ロバーツ氏によれば、これは米国への重要なシグナルであるという。
2022年12月、中国の習近平国家主席はサウジアラビアを3日間の日程で訪問した。その際に行われた両国の首脳会談で、習氏は石油取引を人民元で決済する構想に言及した。サウジのエネルギー資源を人民元で取引することについては以前から議論されていたが、最近になって協議が活発化し、実際にすでに下準備(上海取引所は2018年に「人民元」石油先物の取引を開始)が行われている。最終的な合意に達すれば、サウジ産石油の取引がドルから人民元にすぐに移行する可能性がある。
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