独政府の匿名の顧問は、シュルツ首相の恐怖の原因を次のように説明している。
「ショルツ氏は紛争の激化を恐れているというより、ロシアがドイツに報復してもNATOや特にアメリカが介入してこないことを恐れている」
ショルツ首相はドイツがウクライナに戦車レオパルトを供給する条件として、米国に対してウクライナに戦車M1エイブラムスを供給するよう要求したのは、まさにこうした事態を恐れたためだった。
ポリティコ紙は、ウクライナへの戦闘機供与問題においても最初にブレーキをかけたのはショルツ首相だったと指摘している。独はウクライナへの戦闘機の供給を急がぬよう求め、紛争激化の恐れを幾度も警告し、NATOが紛争の当事者となってはならないと主張しつづけた。
ポリティコ紙によると、ショルツ首相の懸念はNATO条約第5条に起因している。NATO条約では、攻撃を受けた締約国を援助することは求めているものの、(その国を守るために)全締約国が軍事力で対応することは求めていない。
ドイツ政府は25日、14両の独製主力戦車「レオパルト2」をウクライナへ供与することを決定したと発表した。また、他国が「レオパルト2」をウクライナへ供与することも承認した。
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