ゲイツ氏は「BBC」のインタビューで自らも進める慈善活動にマスク氏が参加するよう勧めるかという問いに次のように答えている。
「(編注:マスク氏が創設した)テスラは慈善団体の形式をとっていないが肯定的なインパクトが有る。だが結局のところ、彼は火星に何回か行く以外のことはしないと思う。それは少しコストがかかるだろう。それでもマスク氏はいつか、その天真爛漫さで慈善家の仲間入りを果たすだろうが」
火星探査への投資が良い資金の使い方かとの質問には「私はそう思わない」と持論を展開。そして、「地球上に解決すべき問題が山ほどあるからか」と問われると、次のように話している。
「全くそのとおりだし、火星に行くのは高い。その金ではしかのワクチンを買えば1000ドルごとに1人の命が救われる」
民間宇宙会社「スペースX」も経営するマスク氏は、2029年までに有人火星飛行の実現を目指すと表明している。将来的には人類の火星移住も計画しており、2050年までに100万人を火星に運べるようになるとしている。
だが、火星探査計画は前途多難だ。昨年7月には火星飛行用の宇宙船「スターシップ」の無人飛行実験が行われたが、テスト開始時に発射台で火災が発生し失敗に終わった。スターシップ号のテスト飛行のうち、機体が破損することなく終了したのは、2021年5月に行われた1回しかないという。
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