日本初のジェット旅客機、開発中止へ 三菱重工

日本初の小型ジェット旅客機「Mitsubishi SpaceJet(三菱スペースジェット)」の開発を進めてきた三菱重工業が、採算が見込めないとして計画を中止することが明らかになった。6日、日本の各メディアが伝えている。
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時事通信などによると、三菱重工は2020年10月、開発の遅れや新型コロナ禍による旅客需要の低迷を受け、「いったん立ち止まる。飛行試験は見合わせる」と事実上の計画凍結を発表。運航に必要な認証である「型式証明」取得に向けた文書作成の作業は続けるとしていたが、今後も採算が認めないとして事業から撤退する方針を固めたという。
2021年には三菱重工業の子会社で三菱スペースジェットの開発を手掛けていた三菱航空機が1350億円の資本金を99.6%削り5億円に減らしており、事業再開は絶望的となっていた。
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「三菱スペースジェット」は2008年に始まった国産旅客機計画。1960年代のプロペラ旅客機「YS11」以来の国産旅客機で、ジェット旅客機としては日本初になるはずだった。2013年までには量産機が導入される予定だったが、6度の延期を繰り返して開発費や累積赤字が膨張し、経営の重荷になっていた。
スプートニクはこれまでに、中国の新型中距離旅客機「C919」と、それに匹敵する水準のロシア、米国、欧州、ブラジルが保有する旅客機を一挙に比較したインフォグラフィックをまとめた。
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