フィッチは「状況は変化しているため経済的損失を評価するのは難しいが、どうみても損失は20億ドルを上回り、40億ドル以上に達する可能性もある」という報告書を発表した。
またフィッチの試算によると、保険で賄われる損害額は約10億ドルに上る。その大半は再保険会社が支払う。なおフィッチは、世界市場の文脈において、再保険会社が支払う金額は微々たるものだと指摘している。
大地震に見舞われたトルコとシリアのほとんどの被災地において、保険で賄われる損害額は少ないとみられている。フィッチは、トルコでは地震保険への加入が技術上義務化されているが、実際には利用されていないケースがよくあり、そのため、特に世帯収入の低い地域では多くの住宅が保険に加入していないと指摘している。
トルコのエルドアン大統領によると、トルコでは1万6546人の死亡が確認された。負傷者は6万6000人以上とされている。シリア保健省によると、シリアでは1347人の死亡が確認された。負傷者数は2000人以上とされている。
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