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【視点】シリアとトルコを襲った地震 なぜ欧米はシリア人を無視し、トルコ人だけを助けるのか
【視点】シリアとトルコを襲った地震 なぜ欧米はシリア人を無視し、トルコ人だけを助けるのか
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... 2023年2月9日, Sputnik 日本
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トルコ・シリア大地震 震災と人道物資の輸送状況
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シーザー法は、2019年12月20日に米国のドナルド・トランプ大統領(当時)が署名し、成立した。 この法律は、シリア政府に直接的・間接的な支援を行う組織や個人に対して米政権が制限措置を課すというもの。この法律が定める制裁には、医薬品や人道支援の提供、捜索・救助機器の供給、さらにはシリア領内での航空機から荷物を下ろすことなどが含まれている。欧米諸国は、不快な話題について性急に話したりなどしない。フィンランドとスウェーデン以外は、誰もシリアへの援助を表明していない。米国が支援する用意があるのはトルコに対してのみ。シリアへの制裁を一時的にでも解除するという話は出ていない。レバノンの軍事専門家で退役将軍のウマル・マルビー氏は、スプートニクの取材に対し、現在の状況についてコメントしている。同氏は、今日の国際協力におけるトルコとシリアへの人道支援の量に関しては明らかな差別が存在しており、「この悲劇を政治化することによって、西側集団の素顔が公然と示された」と指摘している。その一方で、一部の国々や企業は、シリアの経済封鎖につながる「シーザー法」に背いている。シリアの政治アナリストであるガッサン・ヨッセフ氏によれば、特にアラブ諸国によるシリアへの人道支援は、この地域のすべてのアラブ諸国間の関係を改善する重要な出発点になり得るという。多くのアラブ諸国がシリアへの支援を表明している。この国々には、サウジアラビアやカタール、オマーン、バーレーン、アラブ首長国連邦、アルジェリア、レバノンなどが含まれている。サウジアラビアは、政治的な違いには目をつぶった。また、政治と人命を混同することもなかった。シーザー法があるにもかかわらず、アラブ首長国連邦のムハンマド・ビン・ザイード・アール・ナヒヤーン大統領は、シリアに野戦病院の開設と、捜索救助隊と人道支援隊を派遣するよう指示を出した。ロシアもこの悲劇を傍観することはなかった。ロシア軍兵士300人超の派遣と60の軍用・特殊装備を用意した他、医療従事者による医療の提供や、人道支援センターを設立した。タリバンでさえも支援を提供している。アフガニスタンのテレビ局「アリアナ・ニュース」によると、アフガニスタンは1500万アフガニスタンドル(約2180万円)を提供する。 また、アフガニスタンは、被災者を助けるためにトルコに救助・医療関係者を派遣する意向を示しているという。中国がシリアに緊急人道支援として443万ドル(約5億8200万円)を提供することが明らかになった。このうち200万ドル(約2億6300万円)は現金で、残りは必要となる物資の形で提供される予定。では、なぜ国際社会は、米国が事実上シリア人を破滅的な状況で見殺しにしていることを知りながら、沈黙しているのだろうか?ロシア、イラン、中国、アラブ諸国の例に倣い、人道支援と捜索・救助の両方を直接提供できる国は出てくるのだろうか?トルコのエルドアン大統領は、同国南東部で6日未明にマグニチュード7.7の地震が発生したと発表した。この規模の地震は、同国では1939年以来最大レベルのもの。また、隣国のシリアの複数の地域でも被害が報告されている他、レバノンの首都ベイルートでも揺れを感じたという。そして同日午後、現地ではマグニチュード7.7の地震が発生した。関連ニュース
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【視点】シリアとトルコを襲った地震 なぜ欧米はシリア人を無視し、トルコ人だけを助けるのか
2023年2月9日, 07:40 (更新: 2023年2月14日, 19:31) 6日にシリアとトルコを襲った地震は、1日でアラブ世界全体をシリア政府の周辺に集結させた。バーレーン、オマーン、ヨルダンの政治的指導者は、シリアのアサド大統領に支援の用意があることを電話で伝えている。しかし、これらの国の君主は2011年以来、アサド大統領と言葉を交わしていなかった。多くの国々がシリアへの支援を表明している。しかし、米国がシリアへの物資の搬入を一切禁止しているため、世界のほとんどの国が人道的援助を送ることができない。このような状況になってしまっているのは、いわゆる「シーザー法」があるためだ。
シーザー法は、2019年12月20日に米国のドナルド・トランプ大統領(当時)が署名し、成立した。 この法律は、シリア政府に直接的・間接的な支援を行う組織や個人に対して米政権が制限措置を課すというもの。
この法律が定める制裁には、医薬品や人道支援の提供、捜索・救助機器の供給、さらにはシリア領内での航空機から荷物を下ろすことなどが含まれている。
欧米諸国は、不快な話題について性急に話したりなどしない。
フィンランドとスウェーデン以外は、誰もシリアへの援助を表明していない。米国が支援する用意があるのはトルコに対してのみ。シリアへの制裁を一時的にでも解除するという話は出ていない。
レバノンの軍事専門家で退役将軍のウマル・マルビー氏は、スプートニクの取材に対し、現在の状況についてコメントしている。同氏は、今日の国際協力におけるトルコとシリアへの人道支援の量に関しては明らかな差別が存在しており、「この悲劇を政治化することによって、西側集団の素顔が公然と示された」と指摘している。
「西側集団は、対ロシアと同様、シリアに対しても野蛮な振る舞いをする。一部の国は自らの立場を表明しているが、実際の行動には至らない。トルコには人道支援物資を積んだ航空機が何十機も到着しているが、シリアについては欧米諸国からの支援はわずかなものに留まっている」
その一方で、一部の国々や企業は、シリアの経済封鎖につながる「シーザー法」に背いている。
シリアの政治アナリストであるガッサン・ヨッセフ氏によれば、特にアラブ諸国によるシリアへの人道支援は、この地域のすべてのアラブ諸国間の関係を改善する重要な出発点になり得るという。
多くのアラブ諸国がシリアへの支援を表明している。この国々には、サウジアラビアやカタール、オマーン、バーレーン、アラブ首長国連邦、アルジェリア、レバノンなどが含まれている。
サウジアラビアは、政治的な違いには目をつぶった。また、政治と人命を混同することもなかった。シーザー法があるにもかかわらず、アラブ首長国連邦のムハンマド・ビン・ザイード・アール・ナヒヤーン大統領は、シリアに野戦病院の開設と、捜索救助隊と人道支援隊を派遣するよう指示を出した。
ロシアもこの悲劇を傍観することはなかった。
ロシア軍兵士300人超の派遣と60の軍用・特殊装備を用意した他、医療従事者による医療の提供や、人道支援センターを設立した。
タリバンでさえも
支援を提供している。アフガニスタンのテレビ局「アリアナ・ニュース」によると、アフガニスタンは1500万アフガニスタンドル(約2180万円)を提供する。 また、アフガニスタンは、被災者を助けるためにトルコに救助・医療関係者を派遣する意向を示しているという。
中国がシリアに緊急人道支援として443万ドル(約5億8200万円)を提供することが明らかになった。このうち200万ドル(約2億6300万円)は現金で、残りは必要となる物資の形で提供される予定。
では、なぜ国際社会は、米国が事実上シリア人を破滅的な状況で見殺しにしていることを知りながら、沈黙しているのだろうか?ロシア、イラン、中国、アラブ諸国の例に倣い、人道支援と捜索・救助の両方を直接提供できる国は出てくるのだろうか?
トルコのエルドアン大統領は、同国南東部で6日未明にマグニチュード7.7の地震が発生したと発表した。この
規模の地震は、同国では1939年以来最大レベルのもの。また、隣国のシリアの複数の地域でも被害が報告されている他、レバノンの首都ベイルートでも揺れを感じたという。そして同日午後、現地ではマグニチュード
7.7の地震が発生した。