トルドー首相は発表した声明の中でこのように伝えている。
「カナダ領空を侵犯した未確認物体の撃墜を命じた。北米航空宇宙防衛(NORAD)司令部はユーコン準州の上空でこの物体を撃墜。米国とカナダの航空機が緊急発進し、米国のF-22戦闘機が物体の撃墜に成功した」
NORAD司令部は現地時間11日、メディアに対し「カナダ北部上空で高高度物体を検出したことを確認した」と発表。この活動に関する詳細は現時点で明らかにすることはできないとしていた。
これを受け、トルドー首相は11日午後にバイデン米大統領と電話会談を行っていたという。
同首相は「カナダ軍は今後、この物体の残骸を回収し、調査する。北米を見守り続けているNORADに感謝する」と付け加えた。
これより前、カナダのテレビ局「グローバルニュース」は、複数の安全保障関係者の話として、NORADがスパイ気球の可能性がある「1つあるいは2つの空中物体」を追跡していると報じていた。この物体がどこで発見されたのか、誰のものなのか、詳細は公表されていない。
米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は10日、米軍のF22戦闘機がアラスカ州の上空を飛行していた物体を撃墜したと明らかにしていた。