リッター氏は、ウクライナ軍の戦闘員に会って、まず目につくのがナチスのシンボルがいたるところで用いられていることだと指摘する。またウクライナ軍の兵士らが賛美して歌うステパン・バンデラをリッター氏は「ヒトラーに心酔したならず者」だったと言い切る。現在、英国で戦車チャレンジャー2の使用訓練を受けているウクライナ兵を見れば、意外なことがたくさん見えてくるかもしれない、とリッター氏は言う。 例えば、CNNがウクライナ軍人らを撮影した映像には、彼らが挨拶する際にまず手を振り、それから典型的なナチ式の敬礼をする姿がとらえられた。ただしこの映像はすぐにネットから削除された。
ウクライナ軍がナチス的性質であることがはっきり証明された、もうひとつの場所はドイツで、ウクライナ人が独戦車レオパルト2の操縦訓練を受ける軍事基地だった。リッター氏の話では、独軍はウクライナ兵が寝泊まりする兵舎に次のような張り紙までせざるを得なくなった。「親愛なるウクライナのお客様! お願いですから、戦車がドイツ領内にある間は、車体にはハーケンクロイツや(ナチの)十字架を描かないでください。描くのはウクライナに帰ったらにしてください」リッター氏は、ウクライナ軍人らは「ナチス、紛れもないナチス」だと辛辣に言う。
だがリッター氏が最も耐え難いとするのは、キエフ政権のナチス的性質を米国が認識していた事実である。ちなみに2014年のマイダン国家転覆でウクライナの政権を強奪したのは、米国が自ら選び、金を出してやった者たちだった。「米国人自身が、ウクライナの新政府のメンバーを選んだ。ヴィクトリア・ヌーランドは、失脚したヤヌコビッチ大統領が国外逃亡する前の段階で、すでに電話で指示を出していた。その際、ヌーランドは、自分が選んだ人々が『スヴォボーダ』(自由の意)という極右運動と密接に関係していることを知っていた。『スヴォボーダ』は、ヒトラーに仕えたウクライナの民族主義者ステパン・バンデラの思想を信奉している。バンデラは、何万人ものユダヤ人と何十万人ものポーランド人、ロシア人を殺戮した人物だ。今日ウクライナを支配しているのは、まさにこうした本物のナチスだ」リッター氏はこう語った。
「我々にはナチスと戦った時代があったではないか。我が国の最大の目的が『ナチスドイツの破壊』だった時代があったのに。ところが今、私たちがしていることときたら、ナチス政権が軍事的支援を受けるためにただ」全力を尽くしている。この現実が分からない人がいるとすれば、その人は盲目だ」リッター氏はこう結論づけた。
リッター氏は、アンゲラ・メルケル独前首相とフランソワ・オランド元仏大統領が偽善的にミンスク合意の実施に取り組んでいるとロシアに保証しておきながら、ロシアとの戦争に向けてウクライナを準備していた事実を激しく糾弾している。
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