同研究所によると、太陽フレアの等級は小さい順にA、B、C、M、Xの5段階に分かれており、今回はX2.2級と推定されるという。今回の太陽フレアは、地球から見て太陽の真正面からは離れた位置で起きたが、太陽風の一部は地球まで届き磁気嵐を引き起こす可能性があるという。
太陽風が地球に到達するのは1日半~2日後、つまり20日ごろと予測される。今回のフレアによる磁気嵐は、0~9の10段階指標で2~5程度と弱~中程度だと推定されている。太陽風は大規模なものの場合、人工衛星の電子精密機器の故障、無線通信の障害など日常生活に影響をもたらすことで知られている。
太陽には活動の周期があり、次に最活性化するのは2025年ごろとされてきた。だが、同研究所は2023年初から太陽活動が急増しており、予測よりも2~3割活性化が進んでいると指摘している。昨年1年間でX級のフレアは7回、一昨年は3回しか確認されなかったのに対し、今年は2月中旬までにすでに5回観測されている。このことは2025年ごろと予想されてきた太陽活動のピークが今年末ごろに早まったか、予想より太陽の活動が大きく、今後想定されていたより大規模な太陽フレアが訪れるという2つの可能性を示唆しているという。
日本の総務省の有識者会議は昨年6月、太陽フレアの影響に関する報告書をまとめた。最悪の場合、通信や航空無線、人工衛星など社会インフラが麻痺する可能性が指摘されており、観測拠点の拡大やインフラに対するリスクをふまえた警報システムの構築も検討している。
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