青年が「不治の神経変性疾患」の兆候を覚え始めたのは17歳の時だった。宿題をやる際に集中することが難しくなり、間もなくして短期記憶の喪失が始まった。青年は前日の出来事を覚えておらず、自分の持ち物がどこにあるかを忘れるようになる。その後、本を読んだり自分の感情を表すことが難しくなった。1年後にはいつ食事をしたか飲み物を飲んだか、覚えていない状態に。学業は断念せざるを得なくなった。
一般的にアルツハイマー病の診断対象は65歳以上だ。これまでの同病の早期症例の最年少記録は21歳だった。その時は遺伝子変異が病因だとのっ判断を医師は下している。ところが中国の19歳の青年の場合、遺伝子変異は一切確認されなかった。ただし青年にはアルツハイマー病の早期兆候の一つとされる海馬の縮小が起こっている。医師らによると、19歳の中国青年のケースはこれまでの発症年齢に関する固定観念を覆すものであり、若年世代のアルツハイマー病の謎を解明するという、新たな課題を研究者らに突き付けている。
スプートニク通信はこれより前、アルツハイマー病と診断された患者の生活にどのような困難が生じるかを紹介した。
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