ベアボック外相は23日の国連総会での反ロシア決議採択のため、米ニューヨークを訪問。これにあわせ、ツイッターに「ウクライナでの紛争を望んでいるのはロシアだけで、西側は平和を望んでいる」と投稿した。
これに対してユーザーからは「ベアボックさんよ、平和を望んでいないのはあなただろ」「ナンセンスだ。平和を望むなら兵器でなくて外交官を送るはずだ」「兵器供給を要求しておきながら、平和を望む。これ以上の風刺はない」と批判するコメントが相次いでいる。
また、ベアボック外相が環境政党「緑の党」党首であることを念頭に、「ニューヨーク行きの大型政府専用機で出したCO2はどれくらいか」と揶揄する声も。一方でベアボック外相の仕事ぶりを肯定的に評価するコメントも一部みられた。
ベアボック外相がロシア関連の発言で批判の的となるのはこれが初めてではない。
1月には欧州評議会で「我々(編注:欧州)はロシアと戦争をしている」と発言したことで波紋が広がり、ドイツ外務省も「ドイツは国際法上の紛争当事者ではない」と火消しにかかる事態となっていた。ベアボック外相はその後、独紙のインタビューで「間違いを犯さないのは死人だけという諺(ことわざ)がある」と述べ、この発言が不適切だったと認めた。
このほか、今月開かれたミュンヘン安全保障会議では「ロシアは『360度』方針転換すれば、全世界を幸せにできるだろう」と発言。「180度」と「360度」を言い間違えたとみられる。これに対し、ロシア元大統領で現在は国家安全保障会議副議長のドミトリー・メドベージェフ氏は「ベアボック氏は、ロシアが立場を360度変えても構わないと言った。つまり、そのままでいいと。そうなりますよ。我々は我々の立場を貫く」と皮肉を込めて反応していた。
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