欧州委員会によると、114億ユーロ(約1兆6500億円)相当の品目が輸出禁止・制限の対象となったという。またEUは、この制裁でロシアへの輸出額が2021年と比べてほぼ半減し、EUへの輸入もほぼ60%削減されたと発表している。
ザハロワ氏は、新たな対露制裁に関する記者団からの質問に対し、欧州連合は「窒息させる」ような制限を設けているが、彼らの予測は全て間違っていると強調した。
「対露制裁は機能しない手段であることが、『パッケージ』を重ねるごとに、より明確に証明されている」
ザハロワ氏は、制裁リストを拡大することによって、欧州連合は民主主義の主要原則の一つを否定していると断言している。
「最高レベルを含む欧州安全保障協力機構(OSCE)の文書で明記されている移動の自由の原則を再び侵害するものである。我が国に合法的に編入されたロシア連邦の新たな領土の指導者を制裁リストに追加することによって、EUの代表者は、民主主義の主要な原則の一つである選択の自由と意思の表明を否定している」
ザハロワ氏はまた、メディアに対して制裁が課されていることについても語った。EUが発表した第10次制裁パッケージに、スプートニクが所属するメディアグループ「ロシア・セヴォードニャ」が含まれている。
「メディアに対する規制を通じて、EUは情報空間を検閲しようとしている。その社会から別の視点を奪うだけでなく、通信会社が第三国でロシアのテレビチャンネルを中継することを禁止し、それによってその誤った『ナラティブ』を押し付けようとしている」