ペスコフ氏は、露紙「イズベスチヤ」のインタビューに対して次のように答えた。
「もちろん、何らかの形で条件が変わらなければならない。我が国の安全保障への懸念に対する理解、その不可分性というテーゼの理解において、米国を中心とする集団的な西側諸国の概念的アプローチが変わらなければならない。つまり、ある国の安全保障は、他の国の安全保障を犠牲にして確保することはできないのである」
ペスコフ氏は、新STARTが作成されたとき、ロシアや米国のものとは威力も量も比べものにならないようなフランスと英国の核兵器は度外視されたと指摘。しかし、NATO(北大西洋条約機構)が事実上、ウクライナ紛争の当事者となった瞬間、状況は一変した。
ウクライナ紛争の当事者となったNATO諸国は、ロシアの仮想敵としてではなく、もはや敵として、一つのブロックとして行動している。NATOの諜報機関はロシアに対して24時間動いているとペスコフ氏は述べた。
ロシアのプーチン大統領は21日、ロシア連邦議会で年次教書演説を行い、新戦略兵器削減条約(新START)への参加を停止すると表明。同条約から脱退するわけではないと強調した。プーチン大統領は「NATOには米国という核大国が1か国加盟しているだけではない。英国やフランスも核兵器を保有している」と述べ、新STARTの議論に戻る前に、ロシアはフランスおよび英国の核兵器をどのように考慮するかを理解する必要があると指摘した。
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