穀物合意 現状と今後の展開

「穀物合意」で使用されているウクライナの港で放射性物質が搬入された恐れがある=露外務省

ウクライナ南部オデッサ(オデーサ)とチェルノモルスクの港に、挑発行為の準備に使用される可能性がある放射性物質が届けられた。ロシア外務省が、マリア・ザハロワ報道官のコメントをウェブサイトに掲載している。
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ザハロワ報道官によると、同省は、オデッサ州の港に放射性物質が搬入されたことを示す情報に注目している。16日、放射性物質が入ったコンテナが、欧州のとある国から税関検査を回避してチェルノモルスク港に搬入された。19日には、放射性同位元素「カリホルニウム252」が入った類似のコンテナが、とある乾貨物船でオデッサ港に搬入されたという。
ウクライナでは、弾薬や「汚い爆弾」の製造に関わる部品があるのではないかという懸念が出ていると、ザハロワ氏は関連する調査報道を引用して指摘している。同氏は、ロシア国防省が以前、ロシア軍が放射能が放出される危険がある施設に対して攻撃を無秩序に行い、放射性物質の漏洩につながる恐れがあると非難するためにウクライナ当局が準備を進めている挑発行為を指摘したことに言及した。
ウクライナでの露特別軍事作戦
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ザハロワ氏は、これらの港は、ロシア、国連、トルコ、ウクライナ間においてウクライナ産穀物の輸出に関する合意(穀物合意)にも参加していると指摘した上で、港と人道回廊を人道目的にのみ使用していることに疑問があるとしている。
さらに同氏は、ウクライナ当局が緊張を激化させているトランスニストリア(沿ドニエストル共和国)の周辺で、このような出来事が起きていることに懸念を表明した。これよりも前、ロシア国防省は、ロシアの平和維持部隊が合法的に駐留している同共和国の領土からロシア軍が攻撃を仕掛け、それに対してウクライナ軍が「演出された侵略」を行うことを意図していると発表した。
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