破壊されたロシア軍の戦車がエストニアに輸送、一部の自治体は展示を拒否

エストニアの首都ターリンではロシア軍のものとみられる破壊されたT-72戦車の展示が行われている。エストニア国防省は国内の主要都市で随時展示する予定を立てているものの、自治体は相次いで展示の拒否を表明している。エストニア国立テレビラジオ放送(ERR)が報じた。
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先にエストニア国防省とエストニア軍事博物館はウクライナ支持の活動家らと共同し、首都ターリンに破壊されたT-72戦車を輸送し、それを市内の自由広場に設置した。犠牲者に哀悼の意を表すべく、赤い花を手向ける市民がいるものの、警備員はすぐに片付けている模様。
自由広場での展示は3月2日までとなっており、この戦車は他の町でも展示され、最終的にはターリン近郊にある軍事博物館に収蔵される見通し。ただし、報道によると北西部ラクヴェレ市では選挙前であることから、そうした展示は望ましくないと反応しているという。また、西部ナルヴァ市やユフヴィ市でも同様にそうした展示物を行う時期ではないと否定的な見方を示しているとのこと。エストニア国防省は他の町への輸送が可能かどうか、自治体との協議を進めることにしている。
先にドイツの首都ベルリンでもウクライナ支持の活動家らは破壊したT-72戦車を設置し、その大砲をロシア大使館へと向けた。活動家らはロシアを批判する雰囲気が広がると期待していたものの、多くの市民が犠牲者に哀悼の意を示すべく赤い花を捧げ、ウクライナへの兵器供与に反対する声をあげた。
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