朝鮮中央通信(KCNA)が発表した金次官による談話には「国連と国際社会は、朝鮮半島情勢を極端に緊迫させ、無責任に対立レベルを高めるような挑発的な発言と合同軍事演習を直ちに止めるよう、米国と韓国に強く求めるべきだ」と述べられている。
これより前、金次官は、国連のグテーレス事務総長が北朝鮮に朝鮮半島での挑発行為を控えるよう求めたことに抗議。韓国と米国の行動を無視していると非難した。金次官は、北朝鮮がグテーレス事務総長に対し、職務に忠実であり、正当性と公平性を持ち続けるよう繰り返し忠告してきたと指摘した。
北朝鮮は、2月18日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」を発射。ミサイルは最高高度5768キロまで上昇し、飛距離は989キロだった。1時間6分55秒飛行したという。また、発射は通常より角度をつけて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で行われた。北朝鮮はこれを「奇襲発射訓練」と表現。事前計画なしに抜き打ちでICBMを発射したのは初めてだとされている。
2月20日に行われた国連安全保障理事会で、ハーリド・ヒアリ国連事務次長(中東・アジア・太平洋担当)は、グテーレス事務総長は北朝鮮の新たな弾道ミサイル発射を強く非難し、北朝鮮に対しさらなる挑発的行動を控えるよう呼びかけたと明らかにした。また、警告なしにミサイルを発射することは、国際民間航空や海上交通に深刻な脅威をもたらすと述べた。
韓国、日本、米国は2月22日、日本海で共同訓練を実施。同日、韓国と米国は、米国防総省で北朝鮮の核兵器使用を想定した図上演習「拡大抑止手段運用演習」を実施した。翌23日、韓米代表団らは米海軍潜水艦基地を訪問し、原子力潜水艦を視察した。韓米は3月中旬に合同軍事演習「フリーダムシールド」の実施を控えており、米国の原子力空母がこれに参加する可能性があると報じられている。
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