米国の銀行システムは安全ではない=米国の元財務次官補

米国ロナルド・レーガン政権で財務次官補を務めたポール・クレイグ・ロバーツ氏は、スプートニク通信のインタビューに応じ、米国の銀行システムは安全ではないと指摘した。なお、米国のバイデン大統領は13日、同国の銀行システムは安全だと言明した。
この記事をSputnikで読む
ロバーツ氏は「銀行システムは安全ではない。なぜなら米国の5大銀行が世界GDPの2倍の損失を被るリスクを負っているからだ」と述べた。同氏によると、それは約188兆ドル(約2京3955兆円)に上る。
ロバーツ氏は、米国の金融機関は貸借対照表(バランスシート)から資産を除去することになり、これは有価証券のさらなる減価償却を引き起こすとの見方を示した。
同氏によると、米連邦準備制度(FRS)の金利の上げ下げに敏感な「数兆」の金融派生 商品があり、銀行の破綻連鎖を防ぐためにFRSは鍵となる金利を下げる必要があるとい う。
同氏は代替方法として、金融機関の救済に膨大な資金を拠出することを挙げたが、これはドルの価値を脅かすことになると指摘した。
米国のバイデン大統領は13日、同国の銀行システムをめぐる状況について演説し、米国の銀行システムは安全だということに米国民は自信を持つことが可能だと述べた。
今月11日、米銀行のシリコンバレーバンクが経営破綻したことがわかった。2008年の金融危機以降に米国で破綻した銀行としては最大規模。
関連ニュース
米ニューヨークのシグネチャー・バンクが閉鎖 シリコンバレー銀行に続き
米銀行の破綻 「日本の金融機関に重大な影響を及ぼす可能性は低い」=松野官房長官
コメント