ロシア政府の政策で支持される映画は、いずれもエストニアの公式配給からは除外される。一方、『チェブラーシカ』のようなロシアの子ども向け映画や家族向け映画は、依然として議論の的となっている。しかし、この映画に出演した俳優のセルゲイ・ガルマシュ氏とフョードル・ドブロヌラホフ氏はウクライナにおけるロシアの動きを支持していると同メディアは指摘している。
同メディアは、エストニア文化省に対し、こうした映画の上映に関する倫理的評価を求めた。
文化省の視聴覚・デジタルアドバイザーであるカルロ・フンク氏によると、ウクライナにおけるロシアの動きを支持する俳優が多数出演していることは遺憾であり、倫理的な観点からこの映画を上映する必要性について多くの疑問が投げかけられるとのこと。
一方で、フンク氏はこのように話した。
「しかし、この映画には明確なイデオロギー的メッセージは含まれていないため、ロシア語話者の子どもたちに娯楽コンテンツを提供したいという「アポロ」(編注:エストニア最大の映画館チェーン)の願いは十分理解できる。今回の場合、文化省は、映画館のレパートリー選択を制限する根拠はないと考えている」
『チェブラーシカ』は、旧ソ連時代にロシアのスタジオで製作され、公開された人形アニメで、旧ソ連諸国はもちろん、日本でも長年人気を集めている作品。最近ロシアのスタジオが新作(子供向けコメディ映画)を製作し、年明けと同時に公開された。興行収入はロシア国内で史上最高を記録した。
関連ニュース