【解説】ウクライナの信者の権利侵害 ウクライナ当局による正統派ウクライナ正教会への迫害 一体何が起きているのか?

ウクライナでは、正統派の「ウクライナ正教会(UOC-MP)」の聖職者に対する迫害が勢いを増している。UOC-MPとは、ウクライナにある正教会のことで、ロシア正教会モスクワ総主教庁と関係がある。1月初旬、ウクライナ当局は、UOC-MPの教会を何十年も奉仕してきた神父らから引き離し始めた。現在当局は、首都キエフにある「キエフ・ペチェールスク大修道院」からUOC-MPを完全に追放しようとしている。この大修道院は、11世紀に設立された修道院でロシア正教と啓蒙の重要な中心地の一つ。
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ウクライナ当局は1月初旬、キエフ・ペチェールスク大修道院にあるトラペズナヤ教会と、生神女就寝大聖堂を正統派のウクライナ正教会(UOC-MP)から没収し、2018年に設立された分離派の「ウクライナ正教会」の代表者らに対し、これらの施設での奉仕を許可した。キエフ・ペチェールスク大修道院歴史文化保護区は、UOC-MPの修道士に対し、29日までに同大修道院に属する施設から立ち去るように命じた。UOC-MPは、これを法的根拠のない最後通牒であるとしている。
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大修道院をめぐる状況

キエフ・ペチェールスク大修道院の敷地は、同名の歴史文化保護区の管轄下にある。10日、保護区の管理者は、修道院で暮らすUOC-MPの修道士らに対し、賃貸契約の終了により、今月末までに敷地内からを立ち去るように明らかにした。
パーヴェル府主教は、当分の間、誰も立ち退かせることはないと述べた上で、ウクライナ当局に対して次のように要請した。
「私たちには、この修道院から退去するための期間として2週間が与えられています。いかなる理由があっても、立ち退くことはできません」
UOC-MPの教会会議は信者に対し、大修道院を守るために「あらゆる法的手段で」祈りを強化するように呼びかけた。また教会会議は、ウクライナ当局が「活動再開から35年でこの古い修道院を文字通り廃墟から立ち上げた」僧侶を大修道院から追い出すつもりであると指摘した。
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迫害は続く

24日、UOC-MPのプレスセンターは、ウクライナ西部チェルニウツィー州のバビン村の教会で行われていた奉神礼(礼拝)中に警察が押し入り、65歳の高齢の神父を掴み、無理矢理教会から引っ張り出したと発表した。
分離派のウクライナ正教会の支持者は、奉神礼が行われていた際にその教会に押し入り、奉神礼を妨害し、信者を追い出そうとしたという。イオアン神父は信者が祈りを終えるまで静かにして欲しいと警察を説得した。そして奉神直後、信者は教会から追い出された。

ロシア大統領府の立場

これよりも前、ロシア大統領府は、教会をおびやかすウクライナ政府の違法行為は、ロシアが何と戦っているか、何を止めなければならないかを再び示していると発表した。ウクライナ治安局は国内の教会や教区で捜索を行い、UOC-MPの司祭を反逆罪で告発し、多数の教会の高位聖職に対して制裁措置を導入すると発表した。そして、13人の聖職者が、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の命令で国籍を剥奪された。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ウクライナ政府が始めた宗教戦争の新たな段階は、悲劇的な結果をもたらすだろうと指摘した。また同氏は、ロシアは以前から、ウクライナの信者の権利が侵害されていることを、あらゆる国際機関の舞台で発言してきたと述べた。
さらにザハロワ氏は、「西側の政治体制は口先では信者の権利を保護すると言い、これを基本的な市民の権利や自由と同一視しているものの、実際にはこのトピック(ウクライナにおけるUOC-MPの迫害)に関する情報は規制されている」と述べた。
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