NATOによる空爆から24年、殺戮の許可を与えたのは誰か=セルビア大統領

セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領はNATO(北大西洋条約機構)による空爆から24年の節目を迎え、誰がNATO指導部にセルビア市民を殺戮する許可を与えたのか問いただした。
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政府主催による追悼式典はセルビア北西部のソムボル市で24日夕方に始まった。まさにここでNATOによる空爆が24年前に始まった。式典の中でヴチッチ大統領は次のように発言した。

「あなたたちが私たちの国の一部を奪い、子供達、民間人、軍人、警察を殺戮してから24年が経った。あなたたちは嘘をついていた。自由な主権国家を攻撃するのは人道危機があるからだと。あなた達は人道危機を全く阻止しなかった。あなた達は自由な主権国家で武器を手に蜂起したグループに兵器を供与しただけだ。この国は他国の領域に一切足を踏み込んではいなかった」

ヴチッチ大統領によると、国連安保理の正当な決議を得られないと理解すると、NATO軍は決議抜きでセルビアへの侵攻を開始することを決定したという。
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コソボ解放軍を構成したアルバニア人の分離派が1999年にセルビアの軍や警察に対抗した際、ユーゴはNATOの空爆を受けた。この軍事作戦は国連安保理の決議を得ることなく、西側諸国の一方的な主張を根拠に実施された。その際、西側はユーゴがコソボ自治区で民族浄化を実施し、人道危機を起こしていると主張していた。
NATOの空爆は3月24日から6月10日にかけて実施された。この空爆では2,500人以上が死亡し、その中には87人の児童が含まれ、空爆の被害総額は1億ドルに達した。
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