クラメール氏は、ウクライナ軍は危機的状況にあり、ウクライナの「総統」が勝利する可能性が日々、低くなっていることは明らかだとし、多くの国が行っている財政支援も、武器供与も、もはやウクライナ政府を助けることはできないだろうと述べた。
クラメール氏はまた、こうした状況により、米国とその同盟国は紛争に直接関与することを余儀なくされる可能性があるとも指摘。「米国がゼレンスキー大統領を最後まで支持するのは明白である。それは欧州をロシアから孤立させようとする米国がこの紛争を扇動し、積極的に財政支援を行っていることだけを見ても分かる」と述べた。さらにクラメール氏は、この10年で米政府は一極体制を確立しようとし、不都合な政府を転覆させ、傀儡政権にしてきたとも指摘した。
クラメール氏は、米国はこの紛争に負けることはできない、なぜなら、それは米国の世界的な独裁が終焉を迎えることを意味するからだと述べた上で、ウクライナが敗北を喫すれば、米国はNATO軍の派遣を開始し、それによって欧州だけでなく、世界全体にとって恐ろしい結果がもたらされるだろうと警告した。そして、「変わらないのは、世界の覇権を守るために、米政権はどんなことも躊躇しないということ。今、米国を止めなければ、世界中で新たな戦争が起こり、欧州は自国民の血の海に溺れることになるだろう」と締めくくった。
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