ウクライナ裁判所 正教会の高位聖職者に2ヶ月の軟禁を命令

キリスト教のウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)の聖職者らが、首都キエフ(キーウ)にある聖地キエフ・ペチェールシク大修道院からの退去を求められている問題に関連し、ウクライナの裁判所で1日、同修道院の代表者にあたるパーヴェル府主教の処遇についての審議が開かれた。宗教間の対立を煽ったなどとする容疑をかけられたパーヴェル府主教は、裁判所に2ヶ月間の軟禁を命じられたほか、信者らとの交流を禁じられた。一方、検察側が禁止を求めていた信者へのビデオメッセージでの呼びかけは容認された。
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キエフ・ペチェールシク大修道院からの聖職者追放問題

キエフ・ペチェールシク大修道院はウクライナの首都・キエフ(キーウ)にある、正教の聖地。これまでモスクワ総主教の庇護下にあるウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)は、ウクライナ文化省などが管理するこの大修道院の敷地の一部を賃借する形で使用してきた。
だが3月上旬、ウクライナ政府側はウクライナ聖教会(モスクワ総主教庁系)との無期限の賃貸契約を一方的に破棄。3月29日までに施設を退去するよう要求した。ウクライナ政府側は聖職者らが施設に留まる条件として、2018年に新設されたウクライナ正教会(分離派)への鞍替えを示していた。一方、ウクライナ正教会(モスクワ総主教庁系)のパーヴェル府主教は裁判で決着するまで退去しないと表明していた。
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