WSJ、逮捕された米記者の釈放をロシア政府に要求

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、3月30日にスパイ容疑で逮捕されたエヴァン・ゲルシュコヴィチ特派員の即時釈放をロシア政府に求めた。
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WSJが1日夜に発表した声明には、このように述べられている。

「WSJは、ロシアで取材中に逮捕された著名なジャーナリストである我が社のエヴァン・ゲルシュコヴィチ氏の即時釈放を要求する。我々は、エヴァンのような記者の大胆不敵な活動によって、世界で何が起きているのかを知ることができるのだ」

また、WSJは記者に対する告発を報道の自由に対する「悪質な侮辱」とみなしていると主張。「仕事をしただけで拘束されるような記者は決していないはずだ」と強調した。
ロシア連邦保安庁(FSB)は30日、WSJモスクワ支局のゲルシュコヴィチ特派員が、エカテリンブルクで米政府のスパイ容疑で拘束されたと発表した。ロシアの諜報機関によると、ゲルシュコヴィチ氏は「ロシアのある軍産複合体の活動に関する」国家機密情報を収集していた。モスクワのレフォルトヴォ裁判所は、同氏を2カ月間勾留するとした。
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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ゲルシュコヴィチ氏は現行犯で逮捕されたと明らかにした。ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、エカテリンブルクでのゲルシュコヴィチ氏の活動はジャーナリズムとは無関係だと強調。ジャーナリズムではない活動を隠蔽するために、「外国人特派員」というステータス、報道関係者ビザとその正式認可がロシアにいる外国人に利用されたのは今回が初めてではないという。
WSJはゲルシュコヴィチ氏に対する容疑を否定し、即時釈放を要求した。欧州評議会のマリヤ・ペイチノヴィッチ・ブリッチ事務局長やEU(欧州連合)のジョセップ・ボレル外務上級代表、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、ゲルシュコビッチ氏の逮捕を非難した。また、英仏の外務省も非難を表明した。
ザハロワ報道官は31日、ロシアは国内手続きに従って、逮捕されたゲルシュコビッチ氏への領事面会を保証すると指摘した。ザハロワ報道官は、ゲルシュコビッチ氏の逮捕に対する米国の反応は自己暴露であり、脅しが続けば「米国は騒ぎを起こすだろう」と述べた。
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