先に渡邉会長はウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、91歳で他界したアルビナ・デリュギナ・ソ連功労コーチの葬儀に参列した。その後、会長はウクライナ大統領府のアンドレイ・イエルマク長官、及びワジム・グッツァイト・スポーツ相と会談した。会談の中で渡邉会長は次のように発言した。
ゼレンスキー大統領はウクライナ国民を家族のように守っている。私は世界中の体操選手を家族のように守っている。そのため私はウクライナの体操選手を支持し、戦争に加担しないロシア選手とベラルーシ選手の国際大会参加を支持する。私はゼレンスキーの立場を理解し尊敬する。そしてウクライナ政府に対しては、国際連盟会長としての私の立場も理解するよう要請する……私はウクライナの政治的立場を理解し、支持する。しかしスポーツは政治とは関係がない。複数の政府が戦争状態にあるとしても、スポーツは平和を目指すものである。これこそスポーツに与えられた使命である。
IOCは3月末、ウクライナ情勢を受け国際大会から排除されてきたロシアとベラルーシの選手について、中立ステータスの個人としての出場を認めるよう勧告。団体競技への出場は認められないほか、CSKA(チェスカ、軍中央スポーツクラブ)などロシア軍や治安当局に関連のある団体に所属する選手の出場は禁止される。
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