同メディアよると、今回の流出事件は、70万件以上の機密文書や動画がウィキリークス・サイトに掲載された2013年の事件以来最大規模の流出事件。米元国防総省高官(中東担当)のマイケル・マルロイ氏が同メディアに対し、「他の誰も流出文書のほとんどにアクセスすることができなかったため」今回のリークは米国内で行われた可能性が高いと指摘している。
現在、米国当局が保有していた可能性のある機密資料が流出したとされる事件の動機に関する調査が行われている。また、同メディアの情報筋は、ネット上に流出した文書の一部が「出所について捜査官を欺くために」偽造された可能性があることを否定していない。
同メディアによると、捜査官は今回の流出事件の動機として4、5件の仮説を検討しており、その中には、不満を抱いた職員によるものという説や、米国の国家安全保障を損なうことを目的とした意図的な国内妨害行為などが含まれている。
米国の機密文書が流出 問題の規模は?
ウクライナ紛争に関する機密文書が米国防総省から流出したと初めて報じられたのは、7日のこと。流出したファイルには、米国と北大西洋条約機構(NATO)がウクライナ軍を強化する計画に関する情報が含まれていた。同日、米連邦捜査局(FBI)は流出元を特定するための調査を開始した。
翌日には、中東や中国に関する情報、テロとの戦い、ウクライナ軍の状態に関する機密文書が新たに流出したことが分かった。NYTによると、この流出事件は米政権と同盟国の関係を複雑にさせ、「米国の秘密保持能力に対する疑念を植え付けた」という。
米紙「ワシントン・ポスト」は、米国の機密文書の流出事件が米国防総省でパニックを引き起こし、同省は「情報の伝達を制限する」という厳しい対応に出たと報じた。
米CNNによると、ウクライナ軍司令部は「軍事計画」の修正を余儀なくされたというが、その修正が具体的にどういったもので、どの程度なのかは明らかにしなかった。
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