IT・科学

中国 月の植民地化に役立つスターリングエンジンのテストを実施

中国空間技術研究院がスターリングエンジン(熱機関の1つ)を設計し、同国の宇宙飛行士らが宇宙ステーションでこのエンジンの試験を行った。この装置は、あらゆる熱エネルギーを機械エネルギーに変換することができるもので、中国による月の極域開発に役立つとみられている。科学メディア「Phys.org」が伝えている。
この記事をSputnikで読む
スターリングエンジンは19世紀に開発された熱機関だが、効率が悪いため地球上でこれまで利用されていなかった。しかし、中国の研究者らは、このタイプのエンジンは、外部エネルギー源の熱を機械エネルギーに変換する設計であるため、宇宙空間で役立つ可能性があると判断した。この装置では、まず、外部の熱の影響を受けてシリンダー内でガスが膨張する。そして、生み出されたエネルギーはピストンとコネクティングロッドを介して、発電機のシャフトに伝えられる。ソーラーパネルで動く今の宇宙船では電力が不足している一方で、通常のエンジンが生み出した熱は余っていることが多い。中国の研究者らは、スターリングエンジンを使えば、この2つの問題を解決できるとみている。
IT・科学
中国、月面用の原発を開発中
中国の宇宙飛行士が今回行ったテストは、月の植民地化への道を開くものとなる。問題は、中国の研究者らがいかに迅速に原子力推進システムを作り、このシステムにスターリングエンジンを取り付けられるかだ。
スプートニクは、中国の宇宙開発の成功事例について繰り返し報じてきた。最近では2023年1月、中国は各種用途の衛星14基の打ち上げに成功した。
関連記事
中国 月面探査の超大型ロケット「長征9号」 使い捨て型から再利用型に変更
中国との月面到達競争 米国が他国を集めアルテミス計画で対抗
コメント