ガーディアンはSNSに流出した米国防総省の諜報データを分析した結果、97人の特殊隊員がウクライナに展開したことを明らかにした。そのうち50人が英国人だという。これに対し、米国とフランスの特殊隊員はそれぞれ14人と15人だった。NATOの特殊部隊がウクライナでどのような任務を遂行していたかは文書に含まれていない。
メディアによると、この流出に関与した人物は現時点で特定できていないという。一方、一部メディアは、国防総省職員の子供が流出に関与したと指摘している。その子供はDiscordというメッセンジャーで友人らに自慢話をしていたという。データの流出は当初、このメッセンジャーから始まり、後に陰謀論関連のサイトやツイッター、テレグラムなどのメジャーなSNSに拡散していった。
米国の機密文書が流出 問題の規模は?
ウクライナ紛争に関する機密文書が米国防総省から流出したと初めて報じられたのは、7日のこと。流出したファイルには、米国と北大西洋条約機構(NATO)がウクライナ軍を強化する計画に関する情報が含まれていた。同日、米連邦捜査局(FBI)は流出元を特定するための調査を開始した。
翌日には、中東や中国に関する情報、テロとの戦い、ウクライナ軍の状態に関する機密文書が新たに流出したことが分かった。NYTによると、この流出事件は米政権と同盟国の関係を複雑にさせ、「米国の秘密保持能力に対する疑念を植え付けた」という。
米紙「ワシントン・ポスト」は、米国の機密文書の流出事件が米国防総省でパニックを引き起こし、同省は「情報の伝達を制限する」という厳しい対応に出たと報じた。
米CNNによると、ウクライナ軍司令部は「軍事計画」の修正を余儀なくされたというが、その修正が具体的にどういったもので、どの程度なのかは明らかにしなかった。
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