ニューロテンシンは信号伝達物質で、恐怖感を覚えたり満腹感を得たりするプロセスで作用するという。
研究では肥満のマウスに、9日間低カロリーの食事を与えた。その後、マウスから腸の一部、視床下部、血しょうを採取。すると、血中ニューロテンシン濃度の減少が、減量と関連していることが分かった。
また、肥満に苦しむ42人の人間を対象にした臨床研究も行った。被験者らは2カ月間、ダイエットをした。そして減量前、減量直後、減量終了から1年が経過した後の3回にわたり血しょうが採取された。
すると、マウスと同じように、減量後は血中ニューロテンシン濃度が下がっていた。また、2カ月のダイエット後も更に痩せた人は、そうでない人に比べて減量後のニューロテンシンの分泌量が多いことも分かった。
研究チームは「このことはなぜ減量に成功する人とそうでない人がいるのかを説明する一助になる」と指摘している。
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