報告書によると、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素などの3種類の主要な温室効果ガスの排出量が記録的に増えている。2022年の地球の平均気温は、1850~1900年の平均と比べ、1.15度高くなっていた。2015~2022年は、観測史上で最も気温が高い年月となった。
また、気温の上昇は氷河の融解も促進している。WMOが観察してきた氷河の平均の厚さは、2021年10月~翌年10月の1年間で、1.3メートルも減少した。これは、直近10年間の平均よりも少し大きい。
また、南極の海氷の面積も2022年2月時点で192万平方キロメートルと、衛星からの観測を始めて以降、過去最小となった。その他の月も、一貫してこれまでの平均より海氷の面積が小さい状態が続いた。
報告書で国連のアントニー・グテレス事務総長は「我々は温室効果ガスのより迅速な削減を進め、気候分野の取り組みを加速させなくてはならない」と指摘している。
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