ロシア選手との競争を禁止したウクライナ政府にIOCが苦言、「やりすぎ」

ウクライナ政府はロシア選手と同じ大会に参加することを禁止する内容の大統領令を発表したが、各国政府は国際大会に選手を参加させる上での努力を尽くすべきである。国際五輪委員会(IOC)で各国五輪委の連携などを管轄するジェイムス・マクラウド氏が指摘した。
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マクラウド氏はInside the Gamesの取材に応じた中で、次のように指摘した。

「明らかに彼らはやり過ぎているように見える。というのも、スポーツマンこそが私たちの議論の中心にいるのであり、政府の決定は(それが仮にウクライナ政府や、ロシア政府、その他の政府のものだとしても)スポーツマンが国際競技に参加したり、資金援助を受けたりするうえでのアクセスに影響を行使すべきではない。従って、いま我々が置かれている状況は極めて望ましくないものではあるが、この点において何が起こっているのか、IOCの執行部は再び議論する必要がある」

先にウクライナ政府はロシア選手との競技に参加した選手について、五輪代表から追放するとしたほか、スポンサー契約についても禁止すると発表していた。
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IOCは3月末、ウクライナ情勢を受け国際大会から排除されてきたロシアとベラルーシの選手について、中立ステータスの個人としての出場を認めるよう勧告。団体競技への出場は認められないほか、CSKA(チェスカ、軍中央スポーツクラブ)などロシア軍や治安当局に関連のある団体に所属する選手の出場は禁止される。
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