西側諸国によるウクライナへの兵器供与

ドイツ軍需大手2社、戦車「レオパルト2」めぐり法廷論争へ

ウクライナへの供与で日本でもその名が広く知られるようになった独製主力戦車「レオパルト2」。その知的財産権をめぐり、製造元である独軍需企業「ラインメタル」と「クラウス=マッファイ・ウェグマン(KMW)」が法廷で争う事態となっている。スイスの独語紙「ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング」が伝えている。
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同紙によると今年3月、ラインメタル社のアルミン・パッパーガーCEOはメディアのインタビューで、「レオパルト2A4」の知的財産権は同社にあると語った。だが、KMW社はこれに反発し、ラインメタル側に対し権利を侵害しないよう求めた。ラインメタル側も譲らず、両社の争いは法廷へ。5月2日にはミュンヘンの裁判所で審理が開かれるという。
ドイツ政府機関のデータによると、「レオパルト2」の各部品に係る知的財産権は、ラインメタル社を含む開発に参加した各企業が持っている。だが、戦車全体としてはKMW社に知的財産権があるという。
西側諸国によるウクライナへの兵器供与
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「レオパルト2」は1970年代以降、KMWの前身である「クラウス=マッファイ」社を中心に開発された。一方、主砲はライメタル社製の120ミリ砲、エンジンには「MTUフリードリヒスハーフェン」社のものを使うなど、ドイツの各企業が開発に参加している。
ドイツはこれまでに「レオパルト2」18両をウクライナ側に引き渡している。ピストリウス独国防相によると、このほかにもドイツやポーランドをはじめとする西側諸国は「レオパルト2」を2個大隊分の60両、比較的旧式の「レオパルト1」を4個大隊分の100両以上供与すると約束している。
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