シリア、中国の政治的・経済的プレゼンスを支持 ドル放棄による経済発展の機会見出す

シリア・ダマスカスで29日、バッシャール・アル=アサド大統領と中国政府の翟隽(てき・しゅん)中東問題特使による会談が行われ、シリアは世界のバランスを取り戻すために中国が政治的・経済的に関与することを支持した。シリア国営通信(SANA)が報じた。
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シリア国営通信の報道によると、アサド大統領は会談後このように述べた。

「中国の役割は、特に安定、平和、すべての人に利益をもたらすという原則に基づき、政治、経済、文化における新たなモデルとなっている。世界情勢のバランスを取り戻すべく、今日、全世界が政治的・経済的に中国の存在を必要としている」

また、アサド大統領は、ロシアと中国の関係や、多極化する国際秩序を構築できるBRICS諸国の世界における役割も例に挙げた上で、ドルを放棄し中国人民元を用いることが、各国の経済発展のチャンスだとの考えを示した。

「発展と経済協力の実現に向けて構想や手段を打ち出す必要がある。ドル決済の放棄が必要となってきている。BRICS諸国は、国家間の貿易決済に人民元を選択することに加え、この分野において重要な役割を果たすことができる」

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同時に、アサド大統領は「サウジアラビアとイランを接近させ、両国の関係を改善させた中国の仲介に注目し、中東地域の安定に好影響を与えるだろう」と指摘した。
一方、翟氏は「中国は、覇権主義や外部干渉に対するシリアの戦いを支持する」とし、シリアとアラブ諸国の和解に向けた歩みも支持を表明した。
これより前、米ブルームバーグは中国政府当局のデータを引用し、中国における国際決済で人民元が使用される割合が、今年3月に初めて米ドルを上回ったと報じた
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