グルデニス氏は、トルコのテレビ局「Tele1」のインタビューに対して次のように述べた。
「1984年以降、トルコ南東部では何千人もの人々が殺害され、他の面でもトルコには多くの問題がある。しかし、NATOやEU(欧州連合)からは何の支援も受けていない。EUの報告書を見れば、トルコの地政学的利益にいかに反するか、これ以上の例はないだろう。あるいは、トルコに関する米上院や議会の報告書を読めば、誰が味方で誰が敵かはすぐにわかるはずだ」
グルデニス氏は「トルコは、ウクライナ戦争をめぐる動きや、近頃米国が太平洋で計画している対決を鑑み、NATOから離脱するべきだ!我々は既成事実として、脅威に直面する可能性があり、彼らはウクライナを通じてトルコを紛争に引きずり込む可能性がある」と警告。
同氏の意見では、この場合、トルコはロシアとの海峡を閉鎖せざるを得なくなるほか、NATO・ロシア間で本物の戦争が勃発し、戦術核兵器の使用に至る可能性もある。「ストルテンベルグ(NATO事務総長)にはそれがわからないのか?彼は何でも知っているが、米国の操り人形であり、ウクライナのNATO加盟が迫っていることを語っている」と指摘した。
また、同氏の意見では、トルコは「大西洋とアジア」の間でバランスを取りながら、独自の政策を追求する必要がある。
さらに、グルデニス氏は「今、トルコにとって最大の脅威は、トルコ南東部に海へのアクセスが可能なクルディスタン国家が作られることであり、これによりNATO加盟国である米、英、仏が主な脅威となる」と述べた。同氏が挙げた脅威の中には、NATO諸国が黒海を「NATOの湖」にしようとする試みもある。
「かつて『ソ連が占領している』という文句で我々を引き入れた国々は、今やトルコをバラバラにし、のけ者にし、衛星国にするためにあらゆることを行っている。なぜ我々はこの組織に留まるのだろうか?」と同氏は投げかけた。
グルデニス氏は、トルコはロシア、中国、インドとの軍事同盟への参加や二国間軍事協力の確立、あるいはBRICS諸国との緊密な連絡を検討すべきだとしている。
エルドアン大統領は3月、5月半ばに行われる選挙キャンペーンのスローガンの一つはロシアに対する西側の戦争にトルコを巻き込ませないことだと述べた。
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