米ファースト・リパブリック銀行が経営破綻 SVB超え史上2番目の規模

米金融当局は1日、経営状態が悪化していた米ファースト・リパブリック銀行(FRB)が経営破綻し、預金や資産を大手銀行JPモルガン・チェースが買収すると発表した。今年3月に経営破綻したシリコンバレー銀行(SVB)を超える米史上2番目の規模となった。
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米金融当局の連邦預金保険公社(FDIC)は次のように発表した。

「カリフォルニア州サンフランシスコのファースト・リパブリック銀行は本日、カリフォルニア州金融保護イノベーション局によって閉鎖され、FDICの管理下に入った。FDICは預金者の保護のため、JPモルガン・チェース銀行と買収に関する契約を結ぶ」

FDICによると、FRBの総資産は4月13日時点で2291億ドル(約31兆円)で、預金は1039億ドル(約14兆円)だった。3月に経営破綻したSVBの総資産は約2000億ドル(27.5兆円)とされていたため、今回のFRBの破綻規模はそれを超えた。米国における銀行の破綻としては、2008年に起きた貯蓄金融機関の破綻に次ぐ2番目の規模となる。
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買収後、米8州に展開する同銀行の84の支店は、JPモルガン・チェースの支店として再開する予定。
今年3月のSVBの経営破綻を発端とする金融不安で、FRBの株価は暴落していた。2月末に120ドルを超えていた株価は、3月13日には約4分の1の31.21ドルに。その後も値下がりは続き、日本時間の今月1日午後6時半現在では約1.9ドルと、紙くず同然となっている。
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