「ル・モンド」紙などによると、選挙は4月30日に行われた。オスカー・テマル前自治大統領が率いる「国民への奉仕」が44.2パーセントを獲得し第1党に、エドワー・フリッチ現自治大統領率いる「人々のリスト」は38.5パーセントで2位にとどまった。
この結果、全体の約3分の2にあたる38議席(定員57)を独立賛成派が占めることになった。今月10日には「国民への奉仕」のモエタイ・ブラゼルソン氏が仏領ポリネシアの行政トップ及び自治大統領に選出される見込み。
独立賛成派の統治は今後5年間にわたり続くことになる。脱植民地化や住民投票のプロセスに関するフランス中央政府との交渉で、新政権は住民からの支持を武器により強い立場を示せることになる。
ジェラルド・ダルマナン仏内務相は、すでに中央政府が「この民主的選挙の情報を知っている」としたうえで、多数によって選ばれた代表者とともに、ポリネシア住民の生活をよくするために励むとコメントしている。
仏領ポリネシアは19世紀後半にフランスの植民地となった。その後、1949年には海外領土に昇格し、1957年には大幅な自治権を得ている。特産品の黒真珠が有名で日本人観光客にも人気のリゾート地となっているが、過去にはフランスによって200回弱の核実験が行われたという暗い歴史もある。
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